Soul-Searching Travel !!

アメリカ旅行の思い出(2014年9月2日〜11月28日)

モソソクルッペ!

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マンハッタン美術館・博物館ビッグ3の最後の一つはここ、「アメリカ自然史博物館(The American Museum of Natural History)」。目玉は何と言っても「恐竜の化石」。ティラノサウルスなどの本物の化石が展示されており、夏休みには館内は子供達であふれかえるそうだ。有名ではあるが、ベン・スティーラー主演の映画「ナイト・ミュージアム」の舞台にもなった。またベン・スティーラーか......,

この博物館、実は恐竜の化石だけではない。全部で以下の3部構成になっている。
①恐竜の化石
②宇宙
③世界の民族

METと同じくこの博物館も1日で館内全体を回ることは不可能なので、今回は「③世界の民族」をターゲットに。ここでは世界中の民族の生活の様子を、写真や模型、実物を使って細かに紹介している。こういう時にいちばん気になるのは、やはり自分の国日本がどう紹介されているか。

博物館なだけあって、まともに紹介されている。面白いなと思ったのは、「Japan」のゾーンが「アジア・エリア」の中でもとりわけ大ききなスペースを占めている点。アメリカ人にとって日本は関心が大きいのだろうか。

気づかされたことがもう一点。
この博物館はアメリカ人の友人と行ったのだが、「アイヌ民族」の展示にさしかかった時、こんな会話になった。

友人「おっ、アイヌ民族じゃないか!」
僕「よく知ってるね。実はもうほとんどいなくなっちゃってるんだけどね。」

それからしばらく会話が続く......

友人「【僕の名前】は学校の授業でアイヌ民族のことを教わらなかったのかい?同じ日本人なのに......」
僕「うーん......あんまり記憶にないな。そういえば琉球民族のことも教わってない気がする。」
友人「不思議だな。アメリカではネイティブ・アメリカンの歴史は非常に重要な事柄だよ。」

これまで日本はずっと単一民族のつもりで暮らしてきた。「1192つくろう鎌倉幕府」や「794うぐいす平安京」だけが日本の歴史だと思ってきた。本当にこれで良いのだろうか。

僕がアイヌについてかろうじて知っていたのは、漫画『シャーマンキング』のおかげだ。作中の登場人物「ホロホロ」はアイヌのシャーマンであり、僕がシャーマンキングのカードで初めて手に入れた「キラカード」が、ホロホロの持ち霊である「コロポックル・コロロ」だった。

ホロホロがいなかったら僕はアイヌについてほとんど知らなかっただろう。日本って本当にこれでいいのだろうか。いや、でもアイヌ人からの不満の声も聞いたことがない。きっとそういう声があるのかもしれない。だけど、普通の日本人として暮らしていて、そのような声が僕まで届いていない。だったら良いのか?うーん......難しい。

漫画はいろんなことを教えてくれる。そういえば、『ブラックジャックによろしく』では、統合失調症の小沢さんの話の中で、「精神病患者を気の毒に思う、かわいそうに思う、特別に優しく接してあげたいと思う、それ自体が、差別なんだ」という部分を読んで、すごく納得した。アイヌをわざわざ特別視してしまうことも良くない。

結局落とし所は、「バランス」といったところか。