紀貫之は下手くそ。
正式名称は「ニューヨーク近代美術館 (The Museum of Modern Art, New York)」、その頭文字をとって「MoMA」と呼ばれる。ニューヨークには美術館、博物館が数多くあり、いずれも価値ある作品をたくさん所蔵しているが、そのなかでもビッグ3(残る2つも行ったので後述しようと思う!)の一角を占める。
その名の通り、近現代美術を専門として展示する。1929年に設立された当初はセザンヌやゴーギャン、ゴッホを当時の「前衛」画家として展示していたというのだからちょっとした驚き。そして「前衛」という言葉から想起される通り、展示物の多くは常人には理解し難いものばかり。(芸術作品を「理解」すべきかそうでないかという議論はさておいて......)
「貫之は下手な歌よみにて古今集はくだらぬ集に有之候」
芸術は常に過去を乗りこえ、新しい価値を生み出そうとする。過去に学び、過去を破壊し、これまでにない価値を追求する。このような流れを繰り返し続けた結果、現代美術はこんな感じになった。
バーネット・ニューマン「ワイルド」
「......。」どうやら有名な作品らしいのだが、この少しの幅を持った棒にいったい何を見いだせば良いのか......難しい。この棒にいったいどのくらいの値段が付くのだろうか。
引き続き、感動の近現代芸術をご覧あれ。
日本でも有名なピカソの絵。たとえ芸術に関する知識を持ち合わせておらずとも、やっぱり実物を見ると感動する。特に、教科書やテレビで目にしたことのある有名な作品に関しては。
フィンセント・ファン・ゴッホ「星月夜」
数あるMoMAの作品の中でも圧倒的な人気を誇る作品。ここだけ人の混み具合が違う。作品に近づけない.......そういえば入場の時にスタッフのおばちゃんが言ってくれた。
「館内の作品をいちいち全部見ている暇はないわよ。とにかくまず、見たい作品のところへ行きなさい。人気の作品だと、なかなか見られないこともあるから。」
こういうことだったのか。
アンリ・ルソー「眠るジプシー女」
グスタフ・クリムト「Adele Bloch-Bauer Ⅱ」
幻想的。どこか絵に引き込まれる感覚がある。クリムトの絵は見てすぐ感動しやすい。やっぱり素人にはこういう絵の方が良い。
マルセル・デュシャン「自転車の車輪」
「これぞ芸術!」と言わんばかりに展示されているのは、椅子の上に逆さまに取り付けられたただの車輪。
作品自体に価値があるのか、デュシャンの作品だから価値があるのか。
マルセル・デュシャン「三つの停止原器」
またしてもデュシャン。
彼は「長さ1mのひも」を「高さ1m」から、カンバスに向かって落下させた。それをそのままカンバスに固定し、できた作品がこれ。デュシャン曰く、「長さの単位の、新しい概念だ。」
この作品を全身全霊込めて製作している姿を想像すると、笑えてしまう。いや、笑ってはいけない。分かる人には分かるのだ。きっと。
Josephine Meckseper 「Blow-Up」
まあ、芸術と言えなくもない。
西角友宏「スペース・インベーダー」
ちゃんと日本の作品もある。
単純なルール、されどプレーヤーを中毒にさせる奥深さ。これぞ芸術。
Kiki Smith「My Secret Business」
個人的に1番のお気に入り。なんというか、センスが素敵。
まだまだ書ききれないほど楽しい作品がある。
芸術の奥深さを知った1日。